「カーボンフレームってどこが良いだろう?」
「カーボンもそうだけどアルミとはどこが違うの?」
カーボンホイールと聞くと、(すごく軽いけど高そう)というイメージを、お持ちでないでしょうか?
実は軽いだけではなく、カーボンフレームにしかない、メリットが存在します。
目次
そもそもカーボンフレームに使われるカーボンとは?
カーボンフレームに使われるカーボンとは、炭素で出来た素材の一種です。
炭素系の糸を束ねたものを、樹脂などで固めて出来たのが、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)になるのです。
比重が鉄の1/4
比強度が鉄の10倍
耐腐食があり、経年劣化を起こしにくい
炭素自体(糸)が柔軟性があり、鉄系にはないデザインが作れる。
カーボンに使われる用途としては、
航空、宇宙分野
自動車分野
スポーツ分野(自転車、ゴルフ、テニス)
カメラの三脚、一脚
などと幅広い分野で、使われています。
【おすすめ】カーボンフレームのメリット
ここからは、カーボンフレームのメリットを、解説していきます。
重量が軽い
強度や剛性が高い
振動吸収に優れている
デザインの自由度が高い
重量が軽い
カーボンフレームの最大の特徴は、重量が軽いことです。
フレームセットは2kg以下(フォーク、ヘッドセット付)
完成車は7~9kg(ディスクブレーキ仕様、アクセサリー無し)
どうして軽いかというと、素材の密度が鉄系よりも低いため、同じ体積でも軽くすることができるからです。
強度や剛性が高い
もう一つの特徴が、強度や剛性が高いことです。
剛性は、ペダルを踏み込んだ時の、推進力に変えていくことが、重要になってきます。
剛性が高いと、漕ぐ時に軽くなったり、高速走行が安定しやすくなります。
疲れやすいと感じた場合は、タイヤを太くするなどの、工夫が必要になります。
強度に関しては、鉄よりも約10倍あります。
カーボンの編み込んだ繊維の方向に沿って、強度が出てきます。
特に、BB(ボトムブラケット)周りは、大きな力が入る部分であるため、厚く仕上がっています。
最近のカーボンフレームは、ミドルクラスでも剛性が高くて、快適性に優れているのも、特徴の一つです。
振動吸収に優れている
カーボンフレームには、振動吸収に優れていることも特徴です。
振動吸収するってことは、路面から出てくる細かい振動を、フレームが吸収してくれるわけなのです。
カーボンフレーム自体が、乗り心地を良くして、長距離走行が可能になるのです。
デザインの自由度が高い
カーボンフレームは元々、糸から作り上げているので、デザインの自由度が高いのです。
アルミやクロモリと言った、金属系はパイプからフレームに仕上げているので、デザイン性が限られています。
金属系では不可能なフレーム形状を、カーボンでしか出来ないほど自由度が高いのです。
カーボンフレームのデメリット
ここからは、カーボンフレームのデメリットを、解説していきます。
値段が高い
外部からの衝撃や紫外線に弱い
修理が難しい
値段が高い
カーボンフレームの最大のデメリットは、値段が高いことです。
生産できる台数が限られる
製造上の都合でコストが掛かる
上記の内容が要因があります。
高いとはいえ、あまりにも安いカーボンだと、剛性や耐久性などに懸念が出てしまいます。
完成車の相場
アルミフレーム | 平均で20万円前後 |
---|---|
カーボンフレーム | 平均で50万円前後 |
値段が高いからと言って、カーボンフレームの購入は止めとくのは、非常にもったいないです。
それでも購入の予算に余裕があるなら、検討してみるのもおすすめです。
外部からの衝撃や紫外線に弱い
カーボンフレームは、外部からの衝撃や紫外線に、弱いです。
走行中に落車や、不意に倒れてしまっただけで、使用不可になることがあります。
なぜなら当たり所次第で、クラック(割れ目)が入ってしまうのです。
紫外線に関しては、直射日光や熱などで、カーボン自体が劣化してしまうからなのです。
紫外線が原因で、カーボンフレームの接着部分や塗料が、傷めてしまうことがあります。
車体を慎重に立てかけたり、衝撃が入ると脆性破壊になるので注意が必要です。
修理が難しい
カーボンフレームは、修理が結構難しいです。
カーボンの修理がかなり特殊で、素人ではまず不可能に近いでしょう。
修理は原則、プロに依頼するのが手っ取り早い方法ですが、(時間、費用、労力)が掛かってしまいます。
カーボン自体での修理が難しいので、取り扱いの注意が必要になります。
【重要】カーボンフレームに対する注意点
ここからは、カーボンフレームに対する注意点を、解説していきます。
丁寧に扱えるか
使わない時は必ず室内保管
締め付けのトルクは厳守
丁寧に扱えるか
カーボンフレームには、どれだけ丁寧に扱えるかが、重要になってきます。
何故かというと、カーボンフレーム自体がかなりデリケートな作り、になっているのです。
一般車(ママチャリ)などの鉄系
アルミフレーム仕様
金属系のフレームと同じ感覚で扱っていると、簡単に破損してしまう可能性があるのです。
不安定な状態で立て掛けない
想定外の力を加えない
などで、丁寧に扱うように心掛けましょう。
使わない時は必ず室内保管
カーボンフレームは使わない時は、必ず室内で保管するようにしましょう。
雨風や紫外線にさらされて、フレームの塗料が剥がれて劣化する。
鍵を掛けても、盗難されやすい
実は野外に止めると、カーボンにダメージが出てくるだけでなく、車体が盗まれるリスクが出てきます。
室内で保管することによって、劣化と盗難が防ぐことができます。
締め付けのトルクは厳守
カーボンフレームには締め付けの際、必ずトルク管理を守るようにしましょう。
金属系のフレームの感覚で、無理に締め付けると、カーボン側が割れてしまいます。
シートポスト
ステム、ハンドル
BB(ボトムブラケット)
といったパーツ系を、フレーム側に固定する時、オーバートルクに気を付けましょう。
【迷いがち】結局カーボンとアルミはどっちを選ぶか?
初めての一台である
総合的に高性能な一台に乗り換えたい
上記の理由で、どんなフレーム(車体)にするのかが迷ってしまいます。
予算はどれくらいあるのか、使用用途は何なのかで、選択が変わって来ます。
車体を軽く仕上げたい
ロングライドを快適に走りたい
予算に余裕がある
長期間使いたい
ロードレースに挑戦してみたい
通学通勤で毎日乗る
壊れにくいフレームが欲しい
予算が限られている
普段使いであること
セカンドバイクが欲しい
アルミフレームのメリット・デメリット
ここからは、アルミフレームのメリット・デメリットを、解説していきます。
(メリット)コスパに良い
外部からの衝撃に強い
初心者に優しい
(デメリット)金属疲労が起きる
コスパに良い
アルミフレームは、コストパフォーマンスに、優れているのが特徴です。
エントリーグレードで、10万円以下
ミドルグレードで、20万円前後
ハイエンドグレードで、30万円前後
上記の価格帯でロードバイクが、カーボンよりもお得感が出てきます。
購入できる予算が限られている
初めてのロードバイクを購入
セカンドバイクとして購入
上記の項目に当てはまる人は、アルミフレーム仕様の購入を、検討した方が良いでしょう。
外部からの衝撃に強い
アルミフレームは金属系なので、衝撃に強いのが特徴です。
アルミと言った金属系は、パイプでフレームの形状に仕上げています。
金属のパイプなので、外部から衝撃が加わっても、凹むだけで自走不可にならない。
(クラック(割れ目)が出る程の、強い衝撃でない限り)
仮に、強い衝撃が加わったとしても、使用不可になることは少ないです。
アルミフレームには、耐衝撃性に優れているのです。
初心者に優しい
アルミフレームには、最初の一台として相応しいので、初心者に優しいのです。
通勤通学などで毎日酷使する。
扱い方が乱暴でも耐えられるタフさを持つ。
フレーム自体が壊れにくく頑丈。
値段が安価で手が出しやすい
上記の理由が、初心者でも扱いやすいのも、特徴の一つです。
金属疲労が起きる
アルミフレームは、長期間使っていたら、金属疲労が起きます。
アルミは金属の一種なので、使っていくうちに、経年劣化が起きてしまいます。
フレーム自体に(へたり)が出て、
乗り心地に違和感
走行中に異音
などが出てきます。
塗装面の方では、
白や黒の斑点
気泡みたいなもの
などが現れて、塗装が剥がれていたり、錆び付いてきたりします。
そうなってくると、金属疲労が起きて、接合部分からいきなり折れることがあります。
走行中に振動がきやすい
アルミフレームは、カーボンよりも振動吸収性に劣っているのが特徴です。
走行中に、路面の細かい凹凸からの振動、が結構来ます。
それが影響で、体に少しずつダメージを与え、ロングライドなどで疲労に繋がりやすいのです。
実は対策をすれば、ロングライドなどで、快適性を得られることができます。
太めのタイヤを付ける。
パッド付のグローブ、ショーツを着用する。
厚めのバーテープに巻き付ける。
クッション性のあるサドルに変える。
上記の対策を行えば、振動を抑えることが十分可能です。
【まとめ】総合的に見れば圧倒的にカーボン
カーボンフレームのメリット・デメリット
アルミフレームとの違いは?
結局、カーボンとアルミ、どっちを選ぶか?
について、解説していきました。
性能面や軽さで選ぶならカーボンフレーム
強度、剛性、振動吸収性が高い
経年劣化しにくい
コストや普段使いで選ぶならアルミフレーム
衝撃に強くタフに扱える
初心者でも手が出しやすい